墓地の年間管理料は誰が払う?滞納したときの流れも解説

守勝|三重県のお墓掃除・墓石コーティング・お参り代行

 

「毎年、お墓の管理料の納付書が届くけれど、父が亡くなったあとは誰が払えばいいのだろう」「兄が払ってくれていたはずだが、最近どうなっているか分からない」——お墓を受け継ぐ場面で、こうしたご相談をいただくことがあります。

お墓の年間管理料は、金額こそ大きくないことが多いものの、払う人が決まらないまま何年も過ぎてしまうことがあります。そして、その状態が長く続くと、お墓そのものの行く末に関わってきます。

この記事では、三重県のお墓掃除・墓石コーティングを専門にしている守勝(もりしょう)が、年間管理料は誰が払うものなのか、滞納が続くとどうなるのかを、法令や公的な調査でわかっている範囲でご説明します。なお、実際の取り決めは墓地ごとの規約で異なりますので、最後は必ずお手元の書類と管理者へのご確認をお願いいたします。

そもそも年間管理料は、何のための費用なのか

年間管理料は、多くの場合、ご自身の区画の中を掃除してもらうための費用ではありません。総務省が令和5年に公表した公営墓地の調査報告書では、管理料を「墓地等の共用部分についての支出等を補填するための費用として、毎月、毎年等の一定の期間単位で徴収するもの」と説明しています。

一般に共用部分と呼ばれるのは、たとえば次のような場所です。どこまでを共用部分とするかは墓地によって異なります。

▶ 管理料でまかなわれることが多いもの

・墓地内の通路や階段、駐車場
・水汲み場、手桶やひしゃくの用意
・ごみ置き場の管理
・共用部分の草刈りや植栽の手入れ
・管理事務所の運営、照明や設備の維持

つまり、お参りに来られる方みんなが使う場所を保つための費用です。反対に、ご自身の区画の中、墓石そのもののお手入れは、使用者であるご家族の役割とされているのが一般的です。「管理料を払っているのに墓石が汚れたままだ」と感じられる背景には、この線引きがあります。

お墓まわりのお手入れをどこまでご自身でされるかは、お墓掃除の正しい手順と持ち物リストもあわせてご覧ください。手が回らない部分だけをお任せいただくことも可能で、作業内容と費用は守勝の料金案内でご確認いただけます。

最初に納めた「永代使用料」とは別のもの

お墓を建てるときに納める永代使用料は、その区画を使わせていただく権利に対してお支払いするもので、多くの墓地では土地を買い取るものではないと説明されています。一度納めれば以後の負担がなくなるわけではなく、権利を持ち続けるあいだは毎年の管理料が発生する、という組み立てになっている墓地が多くあります。

なお、金額や納付の時期は墓地によってさまざまです。市や町が運営する公営墓地は条例で、民営霊園や寺院の墓地は使用規則などで定められています。全国一律の相場というものはありませんので、お手元の使用許可証や納付書、規約をご確認いただくのが確実です。

年間管理料は誰が払う? 名義人と承継の考え方

管理料をお支払いいただくのは、原則として墓地の使用者として登録されている方(名義人)です。ご家族の中で実際に振り込む方が別にいても、墓地との関係で責任を負うのは名義人、という整理になります。

▶ 名義人が亡くなったときはどうなるのか

お墓は、預貯金や不動産のように相続人で分け合う財産とは別のものとして扱われます。民法第897条は、系譜・祭具および墳墓の所有権について、「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」と定めており、亡くなった方の指定があるときはその方が承継するとされています。慣習がはっきりしないときは、家庭裁判所が定めることになっています。

つまり、お墓を引き継ぐのはお一人で、相続分に応じて分けるものではない、という考え方です。長男でなければならないという決まりもありません。

ただし、墓地の使用権そのものをどなたが引き継ぐかについては、墓地ごとの使用規則で手続きが定められているのが通例です。多くの墓地では、名義人が亡くなったあとに承継のお届けを出し、名義を書き換える形をとっています。ここが済んでいないと、納付書が亡くなった方あてのまま届き続けたり、そのうち誰にも届かなくなったりします。

▶ ご家族で決めておきたい3つのこと

・お墓を引き継ぐのはどなたか
・管理料を実際に負担するのはどなたか(引き継ぐ方と別でも構いません)
・お墓の掃除やお参りを、どのくらいの頻度で誰が担うか

三つ目は見落とされがちですが、あとから負担が偏って気まずくなりやすい部分です。ご親族が遠方にお住まいのご家庭では、お墓が遠方で管理できないときの選択肢や、お墓参り代行は失礼にあたるのかもあわせてご覧いただくと、話し合いの材料にしていただけます。

管理料を滞納すると、お墓はどうなるのか

結論から申し上げますと、一度払い忘れたからといって、すぐにお墓が撤去されるということは、まず考えられません。ただし、長い年月そのままになると、最終的にお墓を返すことになる可能性があります。順を追ってご説明します。

① まずは督促の通知が届く

多くの墓地では、未納が分かった時点で、名義人あてに納付のお願いが郵送されます。ここで問題になりやすいのが、連絡先が古いままになっているケースです。お引っ越しや名義人の逝去を届け出ていないと、通知そのものが届きません。ご本人に払う意思があっても、届かなければ滞納として積み上がってしまいます。

② 規約に沿って、使用許可が取り消されることがある

滞納が一定期間続いた場合に使用許可を取り消せる、と定めている墓地は少なくありません。何年で取り消しになるかは墓地ごとの条例や規則によって異なり、全国共通の期間はありません。ご自身のお墓がどうなっているかは、使用規則の該当条文をご確認いただくのが確実です。

③ 縁故者がいないと判断されると「無縁墳墓等」として扱われることがある

ご縁のある方がどなたもいらっしゃらなくなったお墓は、「無縁墳墓等」として整理の対象になることがあります。ご遺骨を動かすことについては法律で決められた手順があり、管理者の判断だけで進めてよいものではありません。なお、墓石そのものの扱いについては法令に定めがなく、墓地や市町村によって対応が分かれています。

ご遺骨を他へ移すこと(改葬)には、墓地、埋葬等に関する法律第5条により市町村長の許可が必要です。そして同法の施行規則第3条は、無縁墳墓等の改葬を申請するときの添付書類として、死亡者の本籍・氏名などと、墓地使用者や縁故者に対し1年以内に申し出るべき旨を官報に掲載し、あわせてお墓の見やすい場所に立てた立札に1年間掲示して公告し、その期間中に申し出がなかったことを記載した書面などを求めています。

つまり、少なくとも1年間の公告期間があり、その間に申し出があれば、「縁故者がない」ことを前提にした手続きはそのままでは進められない仕組みです。ある日突然ご遺骨が動かされてしまうことのないよう、公告という手順が置かれているわけです。

滞納がすぐ「無縁」と判断されるわけではない

総務省が令和5年9月に公表した「墓地行政に関する調査-公営墓地における無縁墳墓を中心として-」では、市町村が縁故者がないと判断する目安として、管理料の滞納が3年程度で戸籍などを調べても縁故者が分からない場合、滞納が10年程度で縁故者調査をしても見つからない場合、といった例が挙げられています。判断の仕方は市町村によって同じではありません。

同じ報告書には、これらの目安に当てはまったことだけをもって直ちに無縁墳墓等と判断されるものではない、との注記も付されています。滞納そのものより、「連絡が取れる方がいるかどうか」が実質的な分かれ目だとお考えいただくのがよいと思います。

なお同調査では、公営墓地・納骨堂を持つ765市町村のうち、無縁墳墓等が1区画以上ある(疑いのあるものを含む)としたのは58.2%(445市町村)とされています。決して珍しい話ではない、ということです。

気づいたときにできる、4つのこと

▶ ① 名義と連絡先を今の状態に直す

まずここからです。名義人がすでに亡くなっている、住所が昔のままという場合は、墓地の管理者にご連絡ください。連絡が取れる状態であれば、③の無縁墳墓等としてのお取り扱いに進むことは、まず考えられません。ただし、未納そのものが解消するわけではありませんので、②の使用許可の取り扱いについてもあわせてご相談ください。

▶ ② 規約を読み、未納があれば相談する

使用許可証や規約には、管理料の額・納期・滞納したときの取り扱いが書かれています。すでに何年か未納がある場合も、事情をお話しすれば分割などの相談に応じてもらえることがあります。放置するより先に一度ご連絡いただくのが得策です。

▶ ③ 通えないなら、お墓の状態だけでも保つ

管理料は納めていても、お墓が荒れていくのがつらいという方は少なくありません。区画の中は使用者の役割ですので、お墓の雑草対策墓石の黒ずみ・コケの落とし方を参考に、無理のない範囲で手を入れておかれると傷みが進みにくくなります。ご自身で通うのが難しいときは、掃除代行という方法もあります。費用の考え方はお墓掃除を業者に頼むときの料金の仕組みにまとめています。

▶ ④ 続けるのが難しいなら、墓じまいも選択肢に

受け継ぐ方がどうしてもいらっしゃらない場合、ご家族の意思で墓じまい(改葬)を進めるという道もあります。滞納の末に無縁墳墓等として整理されるのと、ご家族の手で区切りをつけるのとでは、ご遺骨の行き先も、お気持ちの残り方も違ってきます。費用や手続きの流れは墓じまいとは?費用・手続き・タイミングで詳しくご説明しています。

また、これから何十年と守っていくと決めたお墓であれば、傷みを遅らせておく手当ても意味を持ちます。墓石コーティングは、汚れやコケを付きにくくして、お手入れの間隔を空けやすくするためのものです。墓石のヒビのように、早めに気づけば手当てが軽く済むこともあります。

三重県のお墓のことは守勝へ

守勝は三重県津市を拠点に、県内全域でお墓掃除・墓石コーティング・お参り代行を承っております。津市周辺の墓地の様子については津市の霊園・墓地とお墓管理のポイントでもご紹介しています。

なお、管理料の金額や納付、名義の変更については墓地の管理者がお取り扱いになるもので、守勝がお答えできる立場にはありません。私どもがお手伝いできるのは、お墓そのものをきれいに保ち、次の代へ渡しやすい状態にしておくことです。

「しばらく行けていないので、今どうなっているか分からない」というご相談も多くいただきます。ご希望があれば、お墓の現在の様子を写真でご報告することもできますので、遠方にお住まいの方もご安心ください。作業内容と費用は料金案内をご覧いただき、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。ご先祖様を大切に思うお気持ちごと、お手伝いさせていただきます。

出典:総務省(行政評価局)ホームページ「墓地行政に関する調査-公営墓地における無縁墳墓を中心として-<結果に基づく通知>」(令和5年9月13日公表)の結果報告書。法令の条文は、墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)第5条、同法施行規則(昭和23年厚生省令第24号)第3条、民法(明治29年法律第89号)第897条によります。いずれも2026年9月3日に確認したものです。

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